事業再構築補助金 – 事業類型と補助額・補助率について

(最終更新日:2024年5月20日)

事業再構築補助金の補助額と補助率はどうなっているの?

事業再構築補助金の補助額と補助率はどうなっているの?
事業再構築補助金の補助額は他の制度に比べて大きいと聞いたんだけど具体的にはいくらなの?
事業再構築をする際、全額補助されるのではなく、一部は自己資金が必要と聞いたんだけど、具体的な補助率はどうなっているの?

この記事では事業再構築補助金の補助額と補助率、補助対象事業の要件について解説します。

 

まずは、自社が「中小企業」か「中堅企業」なのかを確認しましょう。

中小企業と中堅企業の分類についてはこの記事で解説しています。

 

つぎに、事業類型(申請する枠)の補助額と補助率、補助対象事業の要件を確認しましょう。

1.事業類型

事業類型は以下のとおりです。

(A)成長分野進出枠(通常類型)

概要 ポストコロナに対応した、成長分野への大胆な事業再構築にこれから取り組む事業者や、国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業者が取り組む事業再構築を支援。
補助対象事業の要件
  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
  2. 事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。【金融機関要件】
  3. 補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
  4. 以下(a)(b)のいずれかを満たすこと。
  • (a)を選択する場合は、(a1)(a2)の両方を満たすこと。
    • (a1)事業終了後3~5年で給与支給総額を年平均成長率2%以上増加させること【給与総額増加要件】
    • (a2)取り組む事業が、過去~今後のいずれか 10 年間で、市場規模が 10%以上拡大する業種・業態に属していること【市場拡大要件】
  • (b)現在の主たる事業が過去~今後のいずれか 10 年間で、市場規模が 10%以上縮小する業種・業態に属しており、当該業種・業態とは別の業種・業態の新規事業を実施すること、又は地域における基幹大企業が撤退することにより、市町村内総生産の 10%以上が失われると見込まれる地域で事業を実施しており、当該基幹大企業との直接取引額が売上高の 10%以上を占めること【市場縮小要件】
補助金額・補助率の引上げを受ける場合の追加要件
【補助率等引上要件】
  1. 補助事業期間内に給与支給総額を年平均6%以上増加させること
  2. 補助事業期間内に事業場内最低賃金を年額 45 円以上の水準で引上げること

 

(B)成長分野進出枠(GX 進出類型)

概要 ポストコロナに対応した、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野の課題の解決に資する取組をこれから行う事業者の事業再構築を支援。
補助対象事業の要件
  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
  2. 事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。【金融機関要件】
  3. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
  4. 事業終了後3~5年で給与支給総額を年平均成長率2%以上増加させること【給与総額増加要件】
  5. グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に掲げられた課題の解決に資する取組であること【GX 進出要件】

<以下は第 1 回~第 11 回公募で補助金交付候補者として採択されている又は交付決定を受けている場合の要件>
第 1 回~第 11 回公募で補助金交付候補者として採択された者(※)であっても、以下の6.及び7.を満たす者は、事業類型(B)に申請することができます。
ただし、第 1 回~第 11 回公募でグリーン成長枠で補助金交付候補者として採択されている事業者は、成長分野進出枠(GX 進出類型)に応募することはできません。また、支援を受けることができる回数は2回が上限となります。
※応募申請時点で、補助金交付候補者として採択された事業を交付決定を受けずに辞退した場合を除く。

  1. 既に事業再構築補助金で取り組んでいる又は取り組む予定の補助事業とは異なる事業内容であること【別事業要件】
  2. 既存の事業再構築を行いながら新たに取り組む事業再構築を行うだけの体制や資金力があること【能力評価要件】
補助金額・補助率の引上げを受ける場合の追加要件
【補助率等引上要件】
  1. 補助事業期間内に給与支給総額を年平均6%以上増加させること
  2. 補助事業期間内に事業場内最低賃金を年額 45 円以上の水準で引上げること

 

(C)コロナ回復加速化枠(通常類型)

概要 今なおコロナの影響を受け、コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者や、事業再生に取り組む事業者の事業再構築を支援。
補助対象事業の要件
  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
  2. 事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。【金融機関要件】
  3. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年平均成長率 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
  4. 以下の(a)(b)のいずれかを満たすこと。
  • (a)コロナ借換保証等で既往債務を借り換えていること【コロナ借換要件】
  • (b)再生事業者(Ⅰ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定中の者又はⅡ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定済かつ再生計画成立後3年以内の者)であること【再生要件】

 

(D)コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)

概要 コロナ禍が終息した今、最低賃金引上げの影響を大きく受ける事業者の事業再構築を支援。
補助対象事業の要件
  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
  2. 事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。【金融機関要件】
  3. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年平均成長率 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
  4. コロナ借換保証等で既往債務を借り換えていること【コロナ借換要件】※
  5. 2022 年 10 月から 2023 年9月までの間で、3 か月以上最低賃金+50 円以内で雇用している従業員が全従業員数の 10%以上いること【最低賃金要件】

(※)4.については、任意の要件となります。満たさない場合は、補助率が引き下がることになります。

 

(E)サプライチェーン強靱化枠

概要 ポストコロナの経済社会において、海外で製造等する製品の国内回帰や地域のサプライチェーンにおいて必要不可欠な製品の生産により、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を行う中小企業等に対する支援。
補助対象事業の要件
  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築(国内回帰又は地域サプライチェーン維持・強靱化)」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
  2. 事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。【金融機関要件】
  3. 補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年平均成長率 5.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 5.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
  4. 取引先から国内での生産(増産)要請があること(事業完了後、具体的な商談が進む予定があるもの)【国内増産要請要件】
  5. 取り組む事業が、過去~今後のいずれか 10 年間で、市場規模が 10%以上拡大する業種・業態に属していること(ただし製造業に限る。)【市場拡大要件】
  6. 下記の要件をいずれも満たしていること【デジタル要件】
  • (1) 経済産業省が公開するDX推進指標を活用し、自己診断を実施し、結果を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
  • (2) IPA が実施する「SECURITY ACTION」の「★★ 二つ星」の宣言を行っていること。
  1. 交付決定時点で、設備投資する事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高いこと。ただし、新規立地の場合は、当該新事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30 円以上高くなる雇用計画を示すこと。【事業場内最低賃金要件】
  2. 事業終了後3~5年で給与支給総額を年平均成長率2%以上増加させること【給与総額増加要件】
  3. 「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトにて、宣言を公表していること【パートナーシップ構築宣言要件】

<以下は第 1 回~第 11 回公募で補助金交付候補者として採択されている又は交付決定を受けている場合の要件>
第 1 回~第 11 回公募で補助金交付候補者として採択された者(※)であっても、以下の10.及び11.を満たす者は、サプライチェーン強靱化枠に申請することができます。ただし、第 10 回公募でサプライチェーン強靱化枠で補助金交付候補者として採択されている事業者は、サプライチェーン強靱化枠に応募することはできません。なお、補助金額は、第 12 回応募申請時点における 1 回目採択分の採択額、交付決定額又は確定額のいずれか最も低い金額と第 12 回公募のサプライチェーン強靱化枠の補助上限額との差額分を上限とします。また、支援を受けることができる回数は2回が上限となります。
※応募申請時点で、補助金交付候補者として採択された事業を交付決定を受けずに辞退した場合を除く。

  1. 既に事業再構築補助金で取り組んでいる又は取り組む予定の補助事業とは異なる事業内容であること【別事業要件】
  2. 既存の事業再構築を行いながら新たに取り組む事業再構築を行うだけの体制や資金力があること【能力評価要件】なります。満たさない場合は、補助率が引き下がることになります。

 

2.補助額と補助率

従業員数 補助額 補助率
成長分野進出枠
(通常類型)
20人以下 100万円~1,500万円
(2,000万円)
【中小企業者等】
1/2(2/3)

【中堅企業等】
1/3(1/2)

※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合:
事業終了時点で、
①事業場内最低賃金+45 円、
②給与支給総額+6%を達成すること。
21~50人 100万円~3,000万円
(4,000万円)
51~100人 100万円~4,000万円
(5,000万円)
101人以上 100万円~6,000万円
(7,000万円)
成長分野進出枠
(GX進出類型)
中小企業者等 20人以下 100万円~3,000万円
(4,000万円)
【中小企業者等】
1/2(2/3)
21~50人 100万円~5,000万円
(6,000万円)
51~100人 100万円~7,000万円
(8,000万円)
101人以上 100万円~8,000万円
(1億円)
中堅企業等 100万円~1億円
(1.5億円)
【中堅企業等】
1/3(1/2)
コロナ回復加速化枠
(通常類型)
5人以下 100万円~1,000万円 【中小企業者等】2/3
(従業員数5人以下の場合400万円、
従業員数6~20人の場合600万円、
従業員数21~50人の場合は800万円、
従業員数51人以上の場合は1,200万円
までは3/4)

【中堅企業等】1/2
(従業員数5人以下の場合400万円、
従業員数6~20人の場合600万円、
従業員数21~50人の場 合は800万円、
従業員数51人以上の場合は1,200万円
までは2/3)
6~20人 100万円~1,500万円
21~50人 100万円~2,000万円
51 人以上 100 万円~3,000 万円
コロナ回復加速化枠
(最低賃金類型)
5人以下 100万円~500万円 【中小企業者等】
3/4(2/3)

【中堅企業等】
2/3(1/2)

※()内はコロナで抱えた債務の
借り換えを行っていない者の場合
6~20人 100万円~1,000万円
21人以上 100万円~1,500万円
サプライチェーン強靱化 1,000 万円~5億円以内
※建物費がない場合は3億円以内
【中小企業者等】
1/2

【中堅企業等】
1/3
【上乗せ措置】
卒業促進上乗せ措置
各事業類型の補助金額上限に準じる。 【中小企業者等】
1/2

【中堅企業等】
1/3
【上乗せ措置】
中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置
100 万円~3,000 万円 中小企業者等】
1/2

【中堅企業等】
1/3
Table Plugin

従業員の定義:
中小企業基本法上の「常時使用する従業員」をいい、労働基準法第20条の規定に基づく 「予め解雇の予告を必要とする者」と解されます。これには、日々雇い入れられる者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者、試みの使用期間中の者は含まれません。また、役員、個人事業主も含まれません。パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、非正規社員、出向者は含まれる可能性があります。

 

3.それぞれの枠ごとの補助対象事業の要件

それぞれの枠頃の補助対象事業の要件を下の表にまとめました。
表の下には要件の詳細を解説しています。

Table Plugin

  1. 事業再構築要件:
    事業再構築の定義、類型についてはこの記事で解説しています。
    (成長分野進出枠、コロナ回復加速化枠)
    事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること。
    (サプライチェーン強靱化枠)
    事業再構築指針に示す「事業再構築(国内回帰又は地域サプライチェーン維持・強靱化)」の定義に該当する事業であること
  2. 金融機関要件:
    事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること
  3. 付加価値額要件:
    (成長分野進出枠)
    補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること
    (コロナ回復加速化枠)
    補助事業終了後3~5年で付加価値額の年平均成長率 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること
    (サプライチェーン強靱化枠)
    補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年平均成長率 5.0%以上増加、又は従業
    員一人当たり付加価値額の年平均成長率 5.0%以上増加する見込みの事業計画
    を策定すること
  4. 給与総額増加要件:
    事業終了後3~5年で給与支給総額を年平均成長率2%以上増加させること
  5. 市場拡大要件:
    取り組む事業が、過去~今後のいずれか 10 年間で、市場規模が 10%以上拡大する業種・業態に属していること
  6. 市場縮小要件:
    現在の主たる事業が過去~今後のいずれか 10 年間で、市場規模が 10%以上縮小する業種・業態に属しており、当該業種・業態とは別の業種・業態の新規事業を実施すること、又は地域における基幹大企業が撤退することにより、市町村内総生産の 10%以上が失われると見込まれる地域で事業を実施しており、当該基幹大企業との直接取引額が売上高の 10%以上を占めること
  7. GX 進出要件:
    グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に掲げられた課題の解決に資する取組であること
  8. コロナ借換要件:
    コロナ借換保証等で既往債務を借り換えていること
  9. 再生要件:
    再生事業者(Ⅰ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定中の者又はⅡ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定済かつ再生計画成立後3年以内の者)であること
  10. 最低賃金要件:
    2022 年 10 月から 2023 年9月までの間で、3 か月以上最低賃金+50 円以内で雇用している従業員が全従業員数の 10%以上いること
  11. 国内増産要請要件:
    取引先から国内での生産(増産)要請があること(事業完了後、具体的な商談が進む予定があるもの)
  12. デジタル要件:
    下記の要件をいずれも満たしていること
    ・経済産業省が公開するDX推進指標を活用し、自己診断を実施し、結果を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
    ・IPA が実施する「SECURITY ACTION」の「★★ 二つ星」の宣言を行っていること。
  13. 事業場内最低賃金要件:
    交付決定時点で、設備投資する事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高いこと。ただし、新規立地の場合は、当該新事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30 円以上高くなる雇用計画を示すこと。
  14. パートナーシップ構築宣言要件:
    「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトにて、宣言を公表していること

<補助金額・補助率の引上げを受ける場合の追加要件>

  1. 補助率等引上要件:
    補助事業期間内に給与支給総額を年平均6%以上増加させること
    補助事業期間内に事業場内最低賃金を年額 45 円以上の水準で引上げること

<第 1 回~第 11 回公募で補助金交付候補者として採択されている又は交付決定を受けている場合の要件>

  1.  別事業要件:
    既に事業再構築補助金で取り組んでいる又は取り組む予定の補助事業とは異なる事業内容であること
  2.  能力評価要件:
    既存の事業再構築を行いながら新たに取り組む事業再構築を行うだけの体制や資金力があること

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